寝耳に水 2022年2月号


アントワーヌ★
お嬢さまったらこの広大なお城で小さな屋根裏部屋のこたつに潜り込んだまま漫画ばかり読んで。年が明けてからもう1カ月、そろそろこたつから出てはいかがですか。今朝は春の息吹が感じられる温かな日が射しておりますよ。
お嬢さま★だって寒いんだもの。
アントワーヌ★あらっお召し物が黒地にグレーの卒塔婆柄で辛気くさい。気分は身につける色柄に左右されますからもっとこう春を呼ぶようなピンクとかオレンジとか黄色とかお花色のドレスにチェンジされてはいかがですか。
お嬢さま★だって寒いんだもの。
アントワーヌ★そんなことだろうと思ってほれっグリーン地にローズピンクが華やかなドレスを用意してまいりました。こちらのほうがお嬢さまにはよほどお似合いです。
お嬢さま★(こたつに入ったままもそもそ着替えて)何だか気分が上向いてきたわ! なるほどこういう服を着たら本当に外に出たくなるわね、よしっ日当たりのいいガーデンに出てお茶でも飲むか!
アントワーヌ★ほほほ単純、では熱々の黒豆抹茶に摘みたてイチゴのタルトをお持ちいたしましょう。ついでにタロットもおめくりになっては。
お嬢さま★承知! 生クリームとカスタードクリームをたっぷり添えてね! では今月もみなさんの運気を生まれ月別にタロットでチラ見してみましょう。

★1月生まれ・・・どこへ行っても自分と気の合わない人は登場するものです。職場しかり、ご近所しかり、サークルしかり、親類しかり、あるいは家族しかり。不思議ですよね、なぜ行くとこ行くとこ申し合わせたように「イヤな人」に出会うのでしょうか。「苦手だから」と逃げてもその先でまた同じようにイヤーンな人が待っている、しかも前の人よりパワーアップしてたりします。
はい、彼らは全員あなたのパーソナルトレーナーとお考えください。「負荷をかける役」を天から任命され、あなたに磨きをかけてくれる人たちなのですね(たぶんトレーナー本人は気づいてないでしょうけども)。人の縁って色々な種類があって、味方についてくれる縁もあれば敵対する縁もある、どちらも自分にとっては貴重な存在、だって関わることで自分がどういう人間かわかってきますから。
今月は「ストレスを感じる相手とどう関わるか」のエクササイズ期間、逃げてばかりいるとさらに負荷かけてきますから、一回バシッと相対してみてください。「この人は自分のどの部分を鍛えようとしてくれているのか」を考えると、対応法が見えてくるのではと思います。

★2月生まれ・・・「本当に大事なことは人の手を借りずに自分でやれ」と開運学では申します。他人をあてにすると何かと気をもみますし、万が一その人が失敗したとき「あの人のせいで」とグチをこぼすことになります。なので絶対にミスしたくない案件に取り組むときは、自分の力でチャレンジしたほうがいいでしょう。
誰かと手を組んでビジネスを立ち上げるときも同じ、「責任はイーブン、報酬もイーブン」はあり得ません。必ずどちらかの責任が重くなりますから、最初から「トップと補佐」「組長と副組長」「ママとチーママ」といったように役割分担をはっきりさせ、受け取る報酬も肩の荷の重さに比例させるといいでしょう。
これから何か始めようとしていますか? それが重要な案件なら、誰かに頼らず自分でやることをおすすめします。自分にないスキルを持つ人の力を借りるのはありですが、情より理を優先させましょう。特に金銭がからむ場合「あなたと私の仲じゃない」は禁句、できる限りビジネスライクに、最初に双方で取り決めたルールに則って進めるのがキモです。

★3月生まれ・・・清らかな水をたたえた大きなカメに濁った水を注ぐと水全体が濁ります。人間の意識も同じようなもので、意識の集合体=クラウドに個々人が濁った想念を飛ばすとクラウド全体が濁ることになります。自分は全体であり全体は自分、自分は全体の相似形であり逆もまた真なりでお互いに影響を及ぼし合っているのですねってわっかるかなわっかんねえだろうなあ(©松鶴屋千とせ)。
宇宙から見れば地球は青いビー玉、暗黒の宇宙空間で燦然と美しく光り輝いているのでそれほど捨てたもんじゃないわけですが、ピンチアウトしてよく見てみるとところどころ濁ったり真っ黒だったりでまだまだ改善の余地があるのではないでしょうか。
スーパーマンとかワンダーウーマンとかじゃないので大きな仕事はできませんけどもせめて自分がつながっているクラウドはきれいでいてほしい、そのためにはまず自分から清らかなものと濁ったものを分別する必要があります。「誰かの役に立つなら」が源の行動が前者、「自分さえよければ」が後者です。
「できるだけ清らかなあなたでいてください」とカードが告げています。それを心がけとくと、クラウドからすっごくいいものがダウンロードされるでしょう。

★4月生まれ・・・人はなぜ未来に不安を覚えるかというと矢面に立っているからです。過去はもう済んだことなので安心感がありますが未来は未知、手探りで進むしかないので本能的に不安を覚えるのですね。
「この子たち、時間軸がなければずっと一カ所に立ち止まってるじゃろう」というわけで、神さまはこの世の時間を強制的に前に進めることにしたのです。そこで生まれたのが「一瞬先は闇」という言葉です。
しかし闇があるなら光もある、先に進むことは必ずしも怖いこと恐ろしいことばかりじゃない、進まないと得られない幸せもありますから。
はいなぜこんなお話をしたかと申しますと「じきにうれしい便りが届くでしょう。それは仕事や金銭に関わることかもしれません。恐れず前進してください」とカードが告げているからです。人生そう悪いことばかりじゃない、今まで頑張ってきたぶん見返りは得られますよ、大丈夫、ご自分の運を信じてそのままお進みください。

★5月生まれ・・・直感がはずれるのは観測に願望が混じるからです。「こうなったらいいな」と「現状はこうである」は違う、違うどころか真逆であることも少なくありません。代表的なのが「Aちゃんに告白したらむこうも好きっていってくれるに違いない」「明日のテスト全然勉強してないけどきっと何とかなる」ってやつ、希望が先走って現実が追いついてこられないのですね。隣にいる人が「え? そうかな」「そうなったらいいけど」と横やりを入れてくる場合、たいてい横やりのほうが正解です。
5月生まれは直感と行動力どちらも冴えてることと思います、お元気で何よりです。しかしそれをそのままストレートに発揮するのはちょい危険、特にお金がからんでるときや早く早くと返事を迫られてるときの即断即決は避けたほうがいいでしょう。
急がなくちゃいけないのはトイレに行きたいときだけ、その他の案件はじっくり考えてから結論出しても全然遅くありません。

★6月生まれ・・・ちょっとしたことで傷ついても、ひと昔前なら野原で風に吹かれる、大地をてくてく歩く、浜辺を散歩するだけで心が軽くなったものです。自然が人の心を癒やしてくれたのですね。しかし昨今では野原は区画整理されてビルが建ってるわ地面はアスファルトで覆われてるわ海岸はテトラポットだらけになってるわでなかなか大自然の息吹を感じられません。
自然が蓋されちゃった結果、心の傷がなかなか癒えずにそのまま病んじゃったり傷つくことに敏感すぎて閉じこもっちゃう人が増えました。繊細できめ細やかなのはいいですけども度が過ぎるとささいなことですぐ傷ついて面倒くさい人になっちゃいます。
「強くなりましょう」とカードが告げています。身も心も弱いより強いほうがいいに決まってます、そして自分の強弱を決めるのは自分自身です。「弱い自分のままでいいや」と思えばどんどん弱くなりますし、「強い自分になろう」と思えばどんどん強くなります。たまに温泉や海山野原に出かけて心をリセットし、過剰な恐れを削除してください。

★7月生まれ・・・過去の自分を恥じたり悔いたりして「うままままま」とうめき声を漏らしたことありますか。それを何回も反すうしてると海馬にインプリントされて何かあるとすぐうまままままと口に出るようになっちゃいますから気をつけましょう。
だいたい辛い過去の記憶を掘り起こしてもいいことひとつもないですよ、タイムマシンがあればそのときに戻って反撃したりもっとましな対処ができるかもですが未だ実現化されていません。
ならばイヤな過去は「もう終わったこと」と割り切って忘れるしかない、あのときの自分はそのときにできることをやったまで、あれが精いっぱいの対応だったのだ、それで出た答えが正解であり、それがいやならこれから違う答えを導いていけばいいだけと考えればいいのです。
「失ったものを取り戻そうとするのは無駄、今さらそれを手に入れたところで幸せにはなれません」とカードが告げています。時計の針を今この瞬間に合わせてください。

★8月生まれ・・・新しい環境に入ったときにまずやるべきは自分を中心とする半径1.8mに境界線を引くことです。円の外側では当たり障りなくフレンドリーな関係を築いても、中には誰も立ち入らせてはいけません。「いいじゃん、このくらい」といわれてもそこは譲らない、「あっもうこんな時間!」「サインコサインタンジェントの違いって何でしょう」など煙幕を張って微笑みながらその場から逃げましょう。
どこに身を置いてもあなたの世界はあなたがルール、やることさえきちんとやってれば自分に都合のいい秩序で運営しても誰も文句はいいません。
8月生まれはこれから新しい世界に移行する暗示、すてきね夢がいっぱい、ひとつひとつがキラキラ光ってるのね、ですが肝心なのは最初のポジショニング、周囲の目を気にしていい子ちゃんぶったり誰かのご機嫌取ったりする必要なんかありません。初期にきちっとバリヤーを張り、隙あらばと忍び寄ってくる妖怪怨霊魔界村のみなさんからしっかり我が身を守りましょう。

★9月生まれ・・・世の中って不公平と思いますか、「あの人だけ幸せになってずるい」「自分はこんなに苦労してるのにちっとも幸せになれない」って。
・・・その考え方が間違ってることは年を取るとおいおいわかってまいります。
世の中って本当はとても公平で、頑張った人は頑張っただけの幸せがつかめることになっています。楽して幸せになったように見える人は華やかな微笑みの下に苦労を隠してるだけ、実は人の何倍も苦労してます。逆に苦労する前に下手に幸せをつかんじゃうと、その先に待っているのはイバラの道です。「若いときの苦労は買ってでもせよ」というのは嘘じゃない、先に辛い目に遭っとけばそのあとの幸せが何倍も甘くなるということです。
はい9月生まれは多少しんどくても我慢の子、辛いときはスパハワイアンズのポリネシアンダンス見る、タネイムアで希望の灯(ひ)が灯る、続く群舞で心に虹がかかります。美しいものを見て泣いて浄化して頑張って進んでいくと橋を降ろす大車輪がいきなりぐるんと回り出し、大きな川を渡ることができます。橋のむこうには幸せ王国への入り口があります。

★10月生まれ・・・人が友達や恋人や家族など仲間を作りたがるのは星が寄り集まって星団を作るようなものです。そのほうがより明るく大きく力強く輝けますし、連帯感が生まれて自分の足場ができたような気分になるからです。
星と星がいい関係を持続するにはコツがあります、それは「相手と同化しようとせず自分は自分の色で輝く」。放つ光の色は人それぞれ違う、同じである必要はない、比べる必要もない、変えようとする必要もない、だってもともとそういう波長なんだもン。
群れから離れてひとりで輝く星は格好いいですが自分が投影する光を誰も反射してくれないのでちょっと物足りないし寂しいかもしれません。でもそういうのあまり気にならないなら孤高の星として輝くのもすてきです。
引き寄せパワーが高まる今月は波長の合う星が見つかる暗示、モットーに関係なくどんどんシンクロしてラインをつなげてみてください。めったに手の届かないきら星ともコンタクトできるかもしれません。

★11月生まれ・・・「こんな忙しい生活はもうイヤ! 自分の時間がほしい」
仕事に家事に育児に忙しい方なら一度や二度は思ったことあるでしょう。そこで我慢して踏ん張ればいいのですが逃げ出して自分の好きなことばかりやってると人生頭打ち、本当はもっと高みに登れるのに残念ながら「やめた時点止まり」になります。
忙しいのは他者から鍛えられているあかし、特訓から逃げ出さずに頑張るとどんどん根を張ってそこから大きく成長できる、「忙しい・面倒くさい」は「伸びる」に通じ、「ヒマ・楽ちん」は「停滞」に通じます。
11月生まれはあれしてこれしてそれもしてと身辺が何かと忙しいことでしょう、精神的にもストレスたまってるかな、しかし乗り越える馬力とスキルはちゃんと持ってます。高い山の頂上から見下ろす景色はふもとから見上げる景色と全然違います、「やればできるじゃん」「頑張った甲斐があるじゃん」としみじみ思う、自分を自分でほめてあげたくなる、そんな1カ月になるかと思います。

★12月生まれ・・・「これをすると高確率でいいことが起こる」という行いを縁起と申します。「単なる自己暗示でしょう」という人もいますがいやいやちゃんと理にかなったものもある、たとえば日本古来の行事ですね。節分に豆をまいたらそのあと掃除するでしょう、掃除は家に溜まった厄=鬼を掃き出す行為ですから運気が上向くに決まってます。ひな祭りに飾る桃の花は邪気を祓うとされていますし、子どもの日につかる菖蒲湯は魔を切る(菖蒲の葉が刀に似ているから)など伝統行事はまさに縁起のオンパレード、担げば担ぐほど運が開くようにできています。
行事に限らず日常生活でもさまざまな縁起があります。「私って運が悪いなあ」と嘆くヒマがあるなら何でもいいから縁起を担いでみることをおすすめします。
「ちょっとしたことから加速度的にツキが上がるでしょう」とカードが告げています。有名なパワスポにわざわざ足を運ばなくても、冷たい滝に打たれなくても、マリア様に必死に祈らなくても運を上げる方法はたくさんあります。「負けられない日は新品を身につける」「勝負の前に東を向いて3回深呼吸する」「5年前のデパコスより新品のプチプラ」など、できる範囲で楽しく縁起を担いでみてください。

・・・はい、こんな感じです。コロナもそろそろオチがつくかな、軽症でもかからないに越したことはないですから引き続きうがい手洗い人との距離感を守りましょう。それでは今月も明るく楽しく元気に行ってらっしゃい!