アントワーヌ★早いもので今年も残すところあとわずかでございます。お部屋の大掃除は11月中にちゃっちゃと済ませたのですよねってなんですかこのありさま、ボロボロのカーテンにあちこち蜘蛛の巣が張ってゴシックホラー映画に出てくる廃城そのもの、そこに長い髪が床まで垂れた蝋人形のようなお嬢さまがボーッと猫足ソファに寝そべってマダムタッソーの館ですかここは。読み散らかした漫画本と食べ散らかしたみかんの皮もあちこちに。足の踏み場がございません。
お嬢さま☆(マンガを読みながら)うるさいなあこれからやろうと思ってたのに。
アントワーヌ★掃除のキモは四の五の考えずにまず身体を動かすことでございます。何から始めていいかわからないならまず大きなゴミ袋を用意して床に散らかった物を片づける、要らないものはそこにぽいぽい放り込んでいくのです。床は物を置くところではなく歩くところ、お掃除ロボットがすいすい走れるよう何も置いてはなりません。
クローゼットも同様、今ひとつ着る気にならない服や下着や靴やバッグはこの先も使いませんから即処分、ホコリの溜まったぬいぐるみや小物も同様です。
最後に雑巾を絞って窓や床やドアをピカピカに拭き上げればあら不思議、身も心もスッキリします。さあ特大の背負いカゴを用意してまいりましたお嬢さま、このトングでゴミをつまんで片っ端からカゴにぽいぽい放り込んでまいりましょう。
お嬢さま☆ちょっと待って! その前にタロットカードをめくらなくちゃ。
アントワーヌ★業界用語でそれを「逃避」と申します。まあいいでしょう、みなさんお待ちかねでしょうから。
お嬢さま☆掃除はタロットの後でやるわよ、でも腹が減っては戦ができないわ。
アントワーヌ★では大粒の栗がゴロゴロ入った濃厚生チョコケーキを焼きましょう、オレンジの皮で風味をつけて、生クリームもたっぷり添えて。
お嬢さま☆あっつあつの抹茶入り玄米茶も濃いめでお願い! それでは今月もみなさんの運気を生まれ月別にタロットでチラ見してみましょう。
★1月生まれ・・・「禍福はあざなえる縄のごとし」「正負の法則」「一の裏は六」。人生の春夏秋冬は絶えず移り変わります。
暦の上の冬は11月〜1月、春は2月〜4月、夏は5月〜7月、秋は8月〜10月で、次の季節に移り変わる手前で約18日間の移行期=土用があります。土用とは節目、何かが終わって何かが始まるときです。
人生も同じ流れをたどる、たとえば今までピッカピカの夏を謳歌してた人はその先秋へと移行し、冬の日本海を泳いでた人はやがて春の日射しを感じることになります。
さて1月生まれのあなたは今どの季節にいるでしょう・・・はい「今は土用の時期です。一時的に真冬のような寒気に覆われたりうっすら汗ばむなど落差の大きい日々が続きますがそれらは一過性のもの、じきに安定しておだやかな春の晴天が広がるでしょう」とカードが告げています。今まで寒かった人ほどふんわか温かくなるでしょう。
★2月生まれ・・・「あなたはなぜ生まれてきたの?」
あどけない子どもからもしそう聞かれたら何と答えますか? 「色々な経験をして、色々な感情を味わうため」「なりたいものになるため」「修行して器を広げるため」「形ある世界に何かを残すため」「才能を活かして人の役に立つため」「おいしいものをたらふく食べるため」など答えはさまざまでしょうが、いずれにしても根本にあるのは「幸せになるため」じゃないでしょうか。
幸せの種はこの世に無限にあるからひと粒でも多く植えたい、そして1本でも多くの花を咲かせたい、やがて自分が生きる世界を花で満たしたい。いいですね、あなたをとりまく世界が美しい楽園になったらどんなにすてきでしょう。
「過去に植えた種がグングン成長して次々に花を咲かせるでしょう」とカードが告げています。美しい楽園の実現はあながち夢物語じゃなさそうです。
★3月生まれ・・・この時期になると寒さが身に染みます、うっかりすると身だけじゃなくて心もスーッと冷えそうになります。「みんな楽しそうなのになぜ自分だけいつもひとりなのか」「自分は孤独曼荼羅のど真ん中にいる」「人恋しい、だれでもいいから誘ってくんないかな」などとつい思っちゃうのは、日ごとに低下する外気温のせいかもしれません。
でもね世界って広い、すごく広い、あなたが思ってる一兆倍以上も広いです。ひんやりした心を抱えながらけなげに微笑んでるあなたにコンタクトを取りたがっている人がいることをご存知か。
「じきに便りが届くでしょう、お相手は強く頼もしい人です。あなたとその人はとてもいいペアが組めるでしょう」とカードが告げています。たしかに今はひとりで心もとないかもしれません、でもいつも誰かに見られてると思って行動しててください。
★4月生まれ・・・「金額の多寡に関わらず、人は理論ではなく気分でものを買う」という説があります。なるほど言われてみればその通り、最終的な決定打は「気分がいいから」です。それを手に入れた自分をイメージしてワクワクしたい、ウマの合う店員に気持ちよく乗せられたい、なんかスカッとしたい、もう理屈じゃないんですね。
ぜひとも手に入れたいものがありますか? 「自分にはもったいないかも」「この先何があるかわからないからとりあえず節約しとこう」と自分にストッパーかけてるならはずしたほうがいいでしょう。
それを手に入れることでウキウキできる、自信が持てる、自分を取り巻く世界が変わるような気がするならゲットすべきです。幸せになるにもお金が必要、お金は自分を変える道具、エイッと飛び越えないといつまでもそのままです。
「お金を使うことに罪悪感を持つ必要はありません。あなたに回ってきたお金はあなたを幸せにするためにやってきたのです」とカードが告げています。許容範囲なら気持ちよくどんと使いましょう。
★5月生まれ・・・4月生まれの欄で買い物の話をしましたけども、迷いが先に立ってなかなか決断できない、何かワクワクしないという場合、それは「あなたを幸せにしてくれないもの」の可能性があります。高揚感が得られたとしても一時的なもの、じきに飽きて放り出すか最後まで愛着が持てずにタンスの肥やしになることが予想されます。
買おうかどうしようか迷っているものがありますか? 3日考えてやっぱりほしいと思うなら買ってもいいかもですが、考えてもあんまりウキウキしないとかだんだん購買意欲が薄れてくるというなら不要品です。
それがほしいというより、お金を使ってうさ晴らししたい、気持ちの隙間を埋めたいだけかもしれません。お金の無駄になりますからそれ買うのやめてお腹の足しになるデリやスイーツ買ったほうがいいでしょう。あせらなくても本当に欲しいものはいずれ必ず登場する、これ物に限らずイベントや人も同じです。
★6月生まれ・・・「相手を怒らせて面倒なことになるよりここは自分が一歩引いて丸く収めといたほうがトクだな」。仕事の場ではよくあること、お金からんでますもん。
でもプライベートで毎回それをするとモヤモヤ、イライラして何にもいいことありません。苦虫を噛みつぶしやすいのはやさしい人、我慢強い人、思いやりのある人です。でもいい人が損するのっておかしくないですか。仏の顔も三度、毎度のことで腹据えかねてるなら摩擦を恐れずに言うことは言いましょう、「遅刻は相手の時間を盗むこと」「ドングリがドングリをマウントしても無意味」「お金の貸し借りは信頼関係を壊す」「結婚する気がない人とつき合うのは時間の無駄」。
あなたを悩ませるような鈍感な相手にオブラートは不要です。それを言って離れてくならその人はそこまでの縁だったということ、むしろ離れてくれてラッキー、自分にもっとふさわしい相手が登場する隙間ができたということです。
★7月生まれ・・・「何か大きなことがしたいなあ・・・そうだ! AちゃんとBちゃんにも声かけよう、ひとりより複数のほうがパワー大きくなるもん!」。結果どうなるかというと盛り上がるのは最初だけ、やがて空中分解して自然消滅、下手するともう二度とあの子の顔見たくない! になりがちです。発起人の目的が「何か大きなこと」と曖昧、そこにふたり加わろうが10人加わろうがますます曖昧になるだけだからです。
「私はこれをやりたい! AちゃんとBちゃんにも加わってもらおう」もアウト、責任の所在が曖昧で「あなたがやると思ってた」の堂々巡りになるからです。一番いいのは最初から自分ひとりでやること、方向性の違いで迷子になることもありませんし責任を誰かに押しつけることもできません。「この分野の知識はAちゃんから、このスキルはBちゃんから借りよう」ならOKですが、主軸はあくまでも自分です。
「そのプランを現実化しようと思うなら、他人を頼らず自分を頼ってください」とカードが告げています。本当にやりたいことはひとりでやりましょう。
★8月生まれ・・・育った環境はよくも悪くも本人の価値観に大きな影響を与えます。「親の当たり前」は子どもに遺伝しますから、もしそれが一般常識とかけ離れていたらその子は折に触れて壁につき当たり、親と同じように生きづらくなるでしょう。
物心つかないうちにすり込まれた情報はなかなか上書きするのが難しいですが、生きづらさの原因を「もしや」と本人が疑うことができれば修正は可能です。
気づくきっかけのひとつとして目上の尊敬できる人、いわゆる先生とか師匠とか親方とか呼ばれる人との出会いが挙げられます。その人からやんわり教えられるもしくはスパルタ式に鍛えられることで知恵がつき、より生きやすいほうに修正できるのです。自分を根底から変えてくれる確率が高いのは、やさしい人よりきびしい人です。
「あなたがひとり立ちしてより強く生きていけるように導いてくれる相手が登場しそうです。第一印象がどうあれ、しばらくおつき合いしてはいかがでしょう」とカードが告げています。
★9月生まれ・・・昭和にヒットした「女のみち」という曲の歌詞からわかることは、「ささげて」「すがると」「いじめられる」ちゅうことです。
令和の今になっても好きな人に尽くしちゃう人は少なくありません、しかし相手に尽くしすぎるとやがて相手がそれを「当然のこと」と思うようになります。友達でも恋人でも夫婦でも親子でもぴったり密着しすぎるとパワーバランスが崩れて主従関係が生まれ、どちらかが我慢の子になります。いずれ我慢してるほうがイヤんなってそっと去るもしくは逃げ出すことになるでしょう。
自分のためになる我慢ならなんぼでもできますけども、人のための我慢はあんまり続きません。どころか何やってんだオレみたいなみじめ感、げんなり感、うつうつ感に襲われたりします、ところで洋服屋の店員さんがよく口にする「サイズ感」「フィット感」「生地感」って何なのか。
「尽くしすぎていませんか」とカードがたずねています。わりに合わないなあとため息が出るならその関係から逃げ出して、これからは自分のために尽くしましょう。
★10月生まれ・・・人は人、自分は自分とわかっていながらついつい隣人の幸不幸に敏感になってしまうのが私たち人間というものです。無意識のうちに他人と比較して自分の立ち位置を確認する本能がありますから、これは仕方ありません。
たまに自らオープンにする人もいる、たとえばカーテン開けっぱで生活してる家ありますよね、ささやかな開放感と引き換えに他人の視線を受け入れてるわけです。視線だけならいいですがそのうち人から「あれはお義母さんやろか」「きょうはカニ鍋か景気いいなあ」「最近誰も来いひんわ」なんていらぬ念まで受け取ることになります。
薄暗くなったらカーテン閉めてプライベートライフは覆い隠すが吉、これ家に限らず外でも同じ、自分の幸もしくは不幸を人前で開けっ広げにするとあんまりいいことありません。不幸はあんまりうらやましがられませんが幸は嫉妬のもと、ねたみそねみでうっかり足を引っ張られることがありますのでご注意ください。
10月生まれはツイてます、幸せの波が押し寄せてお金、人間関係、仕事すべて順風満帆かと思います。宝くじ当たっちゃう人もいるかもですが、幸せをキープするためにもなるべくいつもと変わらぬ顔でお過ごしください。
★11月生まれ・・・夢は成長とともに変化するものです。子どもの頃「美容師さんになりたい!」と思ってもいざ大人になってみたら看護師になってたなんてざら、たまに幼い頃の夢をストレートに叶えちゃう人もいますが少数派です。
何になろうとそれはそれで結果オーライ、それもまた運命、成長していく過程で価値観や理想はどんどん上書きされていきますし、流行り廃り、ニーズの有無など時代の流れちゅうのもあります。だから自分は何が何でも歌手になるとか板前になるとかかたくなに思い込まなくてOK、無理に決めつけると窮屈な人生になっちゃいかねません。
「理想と現実が食い違っても気落ちする必要はありません、あなたが幸せを感じられるならどこに身を置いて何になってもいいのです」とカードが告げています。美容師希望が看護師になってもいいじゃないですか、どっちもびよういん関係ですし。どちらも人のためになる、人の喜ぶ顔が見られるという点では同じです。
★12月生まれ・・・全国旅行支援のおかげで至るところスーツケーストラベラーだらけ、昨今は外国人の姿もよく見かけるようになりました。やはり人種問わずいくつになっても旅行は楽しい、退屈な日常から抜け出して新鮮な非日常を味わえますもの。
とはいえ非日常の世界はいつもの世界とまったく違う、「郷に入っては郷に従え」とはよくいったもので、慣れ親しんだ価値観や常識がそのまま通用するとは限りません。その土地にはその土地のルールがあり、そこから逸脱した行いをすると当然きびしい反作用を受けることになります。現地の人の言うことに大人しく従っとけば問題ないものが、いらぬ冒険心を起こして身に危険が及ぶこともあります。
旅行の予定がありますか? 師走の旅行もおつなもの、浮世の喧噪を横目にのんびり温泉三昧なんて最高のぜいたくです。ただし旅先も年末年始もともに「非日常」、非日常×非日常イコール異次元なので①危険な橋は渡らない、②いかなる場合も身の安全が最優先、③時間とお金と体力にゆとりを持って行動する、の3つを厳守しましょう。旅行に出ないで自宅で過ごす人も年の瀬はこの3ポイントをしっかり守っときましょう。
・・・はい、こんな感じです。終わりよければすべてよし、みなさん風邪に気をつけて楽しい年末をお過ごしください。それでは今月も明るく元気に行ってらっしゃい!