寝耳に水・2024年1月号


アントワーヌ★
お嬢さま、いよいよ新年でございます。2024年の夢は何ですか?
お嬢さま☆干し芋を貼り合わせたコートを着て帆立貝柱をつなげたネックレスとブレスレットと指輪をつけて羅臼昆布で作ったバッグを持って全国のスイーツ激戦区をそぞろ歩き、夜はチョコレートのバスタブにじっくり浸かってホットケーキの布団でぐっすり眠ることよ!
アントワーヌ★やはり食べることですか。ほかにやりたいことはないのですか。
お嬢さま☆そうねえ黒猫のクロリンドにまたがって世界中を旅しながら食べ歩く、あちこちの神社仏閣を探訪して門前町を食べ歩く、博物館に行ってカフェで企画展にちなんだケーキを食べまくる、化けもの仲間と闇鍋つつくのもすてきね、レクター博士が手みやげ持って来るときは特に盛り上がるわ。
アントワーヌ★例年と寸分違わずまったく同じ内容ですがまあいいでしょう、それでお嬢さまが幸せを感じられるのなら。趣味ではなくお仕事の夢はないのですか。
お嬢さま☆タロット! 月1回このブログで読者の運勢をチラ見してみなさんの実生活に役立ててもらうのが夢よ! おいしいおやつが食べられるし。
アントワーヌ★はいではそろそろ今月もお願いいたします、おやつはふわふわあつあつの肉まんと黒ゴマの香りが濃厚に立ち上るあんまんのダブルセット、いずれもコストコのホールピザ大の直径でございます。
お嬢さまはクリスマスに何十個もケーキを召し上がってやや食傷ぎみでしょうから、ここは角度を変えて中華まんということで。特上の黄金桂の烏龍茶を添えましょう。
お嬢さま☆いいわね! 今年もきっといい年になるわ! 
では今月もみなさんの運気を生まれ月別にタロットでチラ見してみましょう。

★1月生まれ・・・
「いいねそのアイデア絶対ウケる!」と仲間内で盛り上がったことありますか。でもいつの間にか消滅しちゃう、だって多数決で浮上した企画はまた多数決に溶け込んで消えてなくなるという法則があるからです。
それをやりたいなら誰にも頼らず自分でやるのが正解、「そのうち誰かが何とかしてくれるだろう」は「たぶん誰も何もしないだろう」と同じ、人に頼るとせっかくのアイデアもシャンパンの泡のようにはじけて消えてしまいます。
1月生まれは何かすばらしいアイデアを温めてますかますでしょう、それ他言は無用、ほら盗用されたらもったいないですし、「本当にやりたいことは自分ひとりでやれ」と開運学では申します。基本は自分ひとり、もしスキルが足りないなら誰か腕のいい人を相棒ではなくサポーターとして雇い、力を貸してもらうといいでしょう。

★2月生まれ・・・「なりゆきに任せればうまくいく」「無策が一番」とよくいわれますけども、無為自然にやりたいようにやってとんとん拍子に幸せになれるほど娑婆は甘くありません。世の中は人間関係で動いてますからやはりそこは知恵が必要です。
自分の主張をストレートに出しすぎると10人中10人から嫌われますが、うまくオブラートにくるんで上手に立ち回ればたとえ嫌われたとしても2、3人程度で済む、そうすれば目的地に向かうのが楽になります。
「幸せの国を目指したいなら冷静に計算してください」とカードが告げています。決して難しいことじゃない、「これをしたら人はどう思うかな」とちょっと考えて、人から通せんぼされないよう賢く行動するだけです。大丈夫、あなたの計算はたぶんいい目が出るでしょう。

★3月生まれ・・・「人にしてあげたことはすぐ忘れていいが、してもらったことは一生覚えていなさい」と古来申します。たとえばお金の貸し借り、もし誰かに貸すようなことがあれば返ってくることを期待しないであげちゃえばいい、そうすれば「いつ返してくれるんだろう」「借りたこと忘れてるのかな」と悶々とせずに済みます。
逆に誰かから1万円貸してもらったらなるべく早く返す、んで何かの機会に「あのときはありがとう」とちょっとした物をプレゼントするとかランチをおごってあげる。そうすれば人から疎まれることはありません。これお金の貸し借りに限らず職場で力を貸してもらったりプライベートで親切にされたときも同じです。
「授ける恩は無理のない範囲、受けたご恩は3倍返し」で世間を渡っていきますと、鬼ばかりだった世間がいつの間にか仏だらけになってまいります。お試しください。

★4月生まれ・・・自分に自信を持つのは大切なことですけども、反面、重要な局面では自分を疑うことも必要です。「それは自分の本心?」「別のやり方はないかな?」「もしこれがだめだったらどうする?」。
そうやってこれからやろうとすることをあれこれ角度を変えて検証し、いざというときに備えてプランBを用意しておく。これができるようになると不意のトラブルにも落ち着いて対処できるようになります。
要は勢いだけで大切なものごとを判断したり行動しないこと、時間とお金と気力体力がそれなりにかかる案件で「これしかない」という考え方をするとわりと危険だからです。自分とその対局にいるもうひとりの自分と対話しながら、つまり此岸と彼岸を行きつ戻りつしながら安全に堅実に進んでいかれるとよろしいでしょう。

★5月生まれ・・・幼少期に自分が生まれ育つ環境はとても大事、「三つ子の魂百まで」というように価値観がそのときにほぼほぼ固まるからです。一番に影響を受けるのは親の「味覚」「金銭感覚」「ジェンダー感覚」、自分の好みとは無関係に「こういうもの」と根っこを植えつけられることになります。
その後成長するにつれそれは修正可能になるわけですが、食欲、金銭欲、性欲といった人間の本能に直結しているためくつがえすのはなかなか難しい、下手すると「変えてもいいんだ」ということに気づかず一生そのままでいく人も少なくないようです。
あなたはいかがでしょう? あなたの価値観はもしかすると親譲りの「遺伝」かもしれませんよ。「生きづらい」「何か違う」「どこかちぐはぐ」とずーっと感じているなら、そろそろ自分の価値観を上書きしてもいいかもしれません。

★6月生まれ・・・共同幻想が崩れて個の時代へ向かうのが令和という時代、冠婚葬祭や墓の維持継承問題、親戚や家族とのつきあい方、結婚に対する考え方などが大きく変化しているのはみなさんご存知の通りです。
自分と縁の深い人のために時間とお金と労力を費やすのは尊いことかもしれないけれど、自分の人生をないがしろにしてまで優先させる必要ははたしてあるのか? という問いに誰もが直面しています。難しいですよね、これはもうそれぞれの価値観と生きている環境で判断するしかありません。
開運学では「自分にしたことはもちろん、人にしたことはよくも悪くもそのまま自分に還ってくる」と申します。この世は因果応報のシステムが正確に働く世界であることを念頭に置いとくと、いざというとき役に立つかもしれません。

★7月生まれ・・・「ミニマリスト」という言葉や行為が瞬間風速的に流行りました。持ち物をミニマム=最小限まで減らすのは確かに潔いですが運にゆとりがなくなりますし、自分を取り巻く単調な風景に飽きが来て人生がつまんなくなりはしますまいか。やはりある程度の遊びというか余裕がほしい、それが人間的な器の伸びしろにもつながっていくのではという気がします。
これ物に限らず人間関係やイベントも同様、「使えねえ」と投げ捨てるのは簡単ですがひょっとするとそれ何かの伏線だったりするかもしれません。「世の中にむだはない」と開運学では申します、気に入ろうが気に入るまいがそれに出会ったことには何らかの意味があるかもしれませんので、とりあえずキープしといてはどうでしょう。
「一見むだに見えて、実はものすごく価値あるものが手に入る暗示です」とカードが告げています。

★8月生まれ・・・非の打ち所のない聖人君子だったら人間に生まれる必要はない、今ごろ極楽浄土で蓮の花に囲まれてああんまいとまんじゅう頬張ってるはずです。神仏になるまでにはまだ距離がある人間だからこそ「もっぺんもまれてこい」とやさしく下界に蹴落とされるのではないでしょうか。なので「自分は神である」「神の生まれ変わりである」と吹聴する人はあんまり信用できません。
じゃあ人間は娑婆で何にもまれて修行してるかというと煩悩、いわゆるイロとカネ、人によっては健康や家族関係という人もいるかもしれません。人生は常に戦いであり、ときに煩悩を満たしながらときにあきらめながら生きていくわけですね。
欲と現実の損益分岐点がわかるようになることを「悟り」と申します。人間は少しずつ悟りながら一歩ずつ神さま界に近づいていく、なのでもし今あなたが「もまれて辛い」「こんなのいやーん」と感じるなら、そのうち何かひとつ悟れるかもだなと思っていてください。

★9月生まれ・・・宝くじで大金を当てても運を落とさないコツはおすそ分けすることです。世間をまわってきたお金にはたくさんの人のさまざまな感情が乗っかってますから、一度に大量の札束を手にするのは幸運も不運も一気に引き受けるのと同じことなのです。正も負も受け止める大きな度量のある人ならいいのですが、度量がない人の場合衝撃で倒れてしまうことになります。
これ宝くじに限らず遺産相続とか実入りのいい副業とかも同じ、お金がたくさん集まるとそこから独特の「圧」が放たれてそれにやられちゃう人が少なくありません。難を除けたいならひとりでかき込まずに周囲にもちょびっと流す、ほら上棟式のときに餅まきするでしょう、あれと同じです。
9月生まれはお金にたっぷり恵まれる暗示です。大金を手にした人は、災い除けのためにお餅をばらまくといいでしょう。

★10月生まれ・・・不運の沼にはまり込んだとき、最終的に頼りになるのは親兄弟でも家族でも恋人でもありません。森の奥深くにいる白馬の王子さまです。
白馬の王子さまを見つけるにはふたつのものが必要です。うっそうと暗い森をほんのり照らす希望という名のカンテラ、道をさえぎる枝を切り払うための勇気&決断力という名の鉈(なた)です。カンテラと鉈を駆使すれば、迷い道の先で白く発光する王子さまに出会えるでしょう。
万が一鉈がなくてもカンテラさえあればいつかは見つかる、つまり心の隅に小さな希望さえあれば、やがて王子さまの居場所がわかることになっています。
王子さまと対面して驚くなかれ、王子さまはあなたと同じ顔をしているはずです。というか、王子さまは実はあなたです。

★11月生まれ・・・人生に正解不正解はありません、自分が満足できるかどうかだけ、死ぬときに後悔しなければそれでいいのです。だから自分のやりたいようにやればいいし、生きたいように生きればいいわけで、他人がどう思うかを気にする必要はないのです。でも日本は恥の文化で成り立っていますから「みんなと違う自分は恥ずかしい」「これをして目立ったら恥ずかしい」「失敗したら恥ずかしい」という価値観がDNAに刻まれています。結果お利口に小さくまとまりがちです。
「じきに冒険旅行が始まるでしょう」とカードが告げています。単調だった生活に突如変化が差し挟まれる暗示、いえ生活が脅かされるようなイベントではなく胸躍るイベントが乱入してくる気配、どうぞお楽しみに。万が一自分の思惑とは正反対の方向に進んだとしても、それはそれでこの先の人生が面白くなるでしょう。

★12月生まれ・・・人間の意識はクラウドでつながっていますから「あの人今何してるかな」とふと思うだけでアンテナがつながります。ほら電車の中で気になる人のこと見てたら相手も自分に気づいたとか、名古屋支社に出張したとき一緒に仕事したまみえちゃん苦手すっごく苦手、何か言ったあと必ず前髪かき上げるんだもんとぼんやり思ってたら当のまみえちゃんが「これ名古屋みやげ、食べてちょう!」と勢いよく前髪かき上げながらあなたが勤める新潟本社に現れた経験ありませんか。
この現象はネガティブな想念を放つほど顕著、思いが強くなるからです。なので「私をいじめるあの人大きらい」とか「あのときちゃんと言い返してやればよかった」とか繰り返し反すうするとクラウドを通して伝わり、じゃーん! 待った? とさらにひんぱんにあなたの目の前に登場するようになります。
いやな目に遭ったときは仕返しとか反省とかしないで忘れるのが一番、海馬からスパコーンとひっこ抜いてティッシュでチーンして丸めてポイするといいでしょう。

・・・はい、こんな感じです。みなさん、すてきな新年をお迎えください。