寝耳に水 2023年12月号


アントワーヌ★
さあいよいよ師走でございます、2023年はどんな年でございましたかお嬢さま。
お嬢さま☆あわただしい年だった! コロナが終わったせいか街へ出るとどこもかしこもすごい人だかり、みんな猛スピードで歩いてるし、少しの間も惜しんでスマホフリックしてるし、時間の流れるスピードがコロナ前より3倍アップした感じ。ちょっと疲れちゃったわあ。こうやってお城でのんびりしてるのが一番ラクちん。
アントワーヌ★今どきはタイパ(=タイムパフォーマンス)といって短い時間の間にどれだけ効率よく詰め込むかが重視されておりますからねえ、コスパ(=コストパフォーマンス)、スペパ(=スペースパフォーマンス)という言葉もございます。
お嬢さま☆あたしはブラックペッパーを利かせたペパロニピザのほうが好き!
アントワーヌ★(スルーして)小手先で合理化、効率化を図っても全体でならすと結局たいした差はありません。文明が発達しても人間の気力体力は増加しませんし、むしろせかせか動けばそのぶん疲れて逆にその後のタイパが低下しますから、自分のペースでほどよい加減に行動するのが一番なのでございます。
お嬢さま☆時間に追われてあくせくするのをやめれば、みんなの表情ももっとゆったり柔らかくなって余裕が出てくるかもね。時間勝負の仕事のときは別だけど。
アントワーヌ★せかせか急ぐのは貧乏性、お金持ちはゆうゆう人生の旅を楽しみます。そういえばお嬢さまはこのところゆったりのんびり優雅に過ごされてますけど、そろそろタロットをめくるお時間では? ゆうゆうとだらだらは別ものですよ。
お嬢さま☆わかってるわよ、おやつ食べたらやるわよ! 冬の脳はいつも以上にカロリー消費が激しいのよ。
アントワーヌ★ではラムレーズンをたっぷり入れたさつまいものパウンドケーキはいかがですか。生クリームをたんと添えて、熱々の抹茶入り玄米茶とご一緒に。
お嬢さま☆それよ! では今月もみなさんの運気を生まれ月別にタロットでチラ見してみましょう。

★1月生まれ・・・
集合意識を肉体という包装紙で単品パックしたものが個々の人間ならば、「共鳴・共感」「同調」「シンクロニシティ」の謎が解けます。
包装紙の透過性がいい、つまり感受性の鋭い人は周囲に流れる気を取り込みやすく、どうしても気分が流されやすくなります。いわゆるHSP(ハイリーセンシティブパーソン)と呼ばれるやつです。
目の前にいる人の感情が痛いほど染みるとか、暗いニュースを見ると気が滅入るとか、人混みを歩いてるとなんか疲れて頭痛がしてくるというなら、もしかするとあなたもそのタイプかもしれません。
身も心もピュアであるがゆえの特性なのですが、もし生きづらいというなら「煩わされるのはよそう」と決めて体表にバリヤー膜を張るイメージを持つ、鏡を忍ばせて周囲の気をはね返す、どうでもいい情報をシャットアウトする、色つきのメガネをかける、高級な生地の服を着る、粗塩をふった浴槽に浸かるなど、自分を守る工夫をするといいでしょう。
単品としてこの世に誕生したからには、自分で自分を守らないと誰も守ってくれません。守りをしっかり固めたうえで、年末を楽しくウキウキお過ごしください。

★2月生まれ・・・お金に対する価値観は親から譲り受けるものです。親が昭和世代なら「無駄遣いは罪」「とにかく貯めるが勝ち」がデフォでしょう。
ルミネとか行って「あれもほしい、これもほしいって思っちゃう私はぜいたくでいけない子。ここは我慢して末永く使えるあたりさわりのない中間ゾーンを狙っとこう」と考える結果、みんなが着てるような黒や紺やダークグレーのコートとか汚れが気にならないダークトーンのバッグとか買っちゃうわけです。だけどなーんかウキウキしないのはそもそも自分の好みの色やデザインじゃないからなンですね。物を買うのは自分への投資ですから、どうせ買うなら本当に買いたい物を買いましょう。
「古い価値観を見直してはいかがでしょう」とカードが告げています。もちろん収入と支出のバランスを考えたうえでのお話ですけども、「あの世にお金は持ってけない」「お金を使うにも旬がある」「お金は使ってこそ価値がある」「下手に残してもしゃあないやん」という考え方もあります。
「このご時世、何があるかわからないから」と財布のひもを締めたくなる気持ちはわかりますが、どうしてもほしい物がある、これ自分に必要なんだよなあと思うなら、いたずらに我慢しないで思いきって手に入れたらいいじゃんかと思います。

★3月生まれ・・・若いときは「自分の人生は自分で切り開く!」なんて気負ってても、年を重ねるうち「人生は自分の意志だけでどうこうできるものじゃないんだな」とうすうすわかってまいります。自分の意志が常に人生の中心軸にあるのはもちろんですが、そこに運や第三者の働きかけや大自然の采配など目に見えない要素が加わって絶妙にアレンジされてくるからです。
ですので自分の意志通りに進展しないからといって自我をゴリ押しするとたいてい悪い目が出る、だって筋がねじれちゃうから、なので本当に叶えたいことは自然のなりゆきに任せといたほうがうまくいくことが多いです。
ゆったり生きてる3月生まれはそろそろいい目が出るころ、自分も人も大事にしながらほんわか過ごしてるとじきにすべてがいい感じに整って回転し始める暗示です。
パワー全開にするよりミノムシのように秋風に身を任せ、すらすら揺られてハラ減ったら芋食べる、んでぷーとおならする、その推進力で根元からぐるんと一回転する、みたいな無我の境地でおりますと何もかもがうまく運ぶことになっています。

★4月生まれ・・・金運のよし悪しは本人の器で決まります。器が大きい人は大きな金運がドドドと押し寄せてきたときにたっぷり受け止められますが、小さい人は受け止められずジャージャーあふれ、器の底にはほんのちょっぴりしか残りません。
器の大きさは何で決まるかというとA)心の縦の長さ、B)心の横の長さ、C)心の高さとした場合、AプラスBプラスCが心の大きさとなるわけですってヤマトの宅急便か。
「あの人たくさんお金持っててずるい」とか「いいよなあ金持ちは」なんて人をうらやましがるのはむだなこと、それより自分の心の縦・横・高さを伸ばす努力をしたほうが懸命です。縦は許容力(包容力)、横は協調性、高さは向上心といいかえてもいいでしょう。人を許す、人と仲よくする、そして自分の意識を高く持つことで器がどんどん広がっていくわけですね。「許せない」「大きらい」「どうせ私なんか」が口癖の人は器が小さい、残念ながらお金に恵まれませんちゅうことです。
「じきにあなたの元に大きな金運が流れてくるでしょう」とカードが告げています。器をぐぐっと伸ばし広げてお待ちください。

★5月生まれ・・・「気を分ける」と書いて気分、自分の深奥からどんな気が切り分けられて出てくるかは、そのときの天気や温度湿度、五感で受け止めるものなど自分を取り巻く環境によって猫の目のように変化します。
ひとりでいるときはどう変化してもいいけれど、誰かがそばにいるときは、気分を自らコントロールする必要があります。特に職場ではそれが必須、じゃないと「気分屋」と噂されたり仕事自体がうまく回っていきませんし、プライベートなら「めんどくさい」「重い」「うっとうしい」と距離を置かれることになります。
「感情のバランスを保っていますか?」とカードがたずねています。辛い、苦しい、しんどい気分をそのまま垂れ流すと結局自分が損しますから、陰陽の変換装置を心に設置して状況に応じて切り替えてはいかがでしょう。
変換装置とは身につける物、食べる物、自分を取り巻く環境のことです。気分を上げたいときは明るい色のお気に入りの服を着て、おいしい物を食べて、好きな小物を持ってみてください。

★6月生まれ・・・「あーあ、なんかいいことないかな神さま」。こたつに寝そべったまま神に祈ってもその願いは叶わないでしょう、なぜなら「新しい展開を望むならまずは古い環境から抜け出せ」と開運学ではいうからです。ほしいものを手に入れるには、まずこたつから出ないとだめなのですね。
「新しい服がほしくてお店見ても全然いいのがない!」というなら自宅のクローゼットがぎゅうぎゅうで新しい服の入る隙がないということですし、もっと気の合う友人がほしいなら今の気の合わない友人から離れないと新しい誰かの入る隙間ができません。お金もそう、金運が停滞してるなら一度パーッと使ってみる、すると悪い金運が流れて新しい金運が入ってきます。
飽和状態で行き詰まってる、どんよりした毎日が続いてる、ワンパターンに飽きちゃったというなら、自分から何かを手放すことです。一番簡単なのは掃除、ほらちょうど年末ですし、不用品を捨てるチャンスです。身の周りをすっきりさせると、もさもさ茂った枝のような雑運が祓われて、代わりに新しい選択肢がにゅっと生えてきます。

★7月生まれ・・・「昔はよかったなあ、部活に燃えたし友達いっぱいいたし腹も出てなかったし」「あたしこれでも昔はお店のナンバーワンだったのよね」。
人はときに過ぎた日々を懐かしみます。たまに思い出してほんわかするのはいいですけども美化しすぎるのは危険、下手すると現在より過去にうつつをぬかす人生になっちゃいます。遠い日々にいつまでも縛られてると、過去にしか生きられない地縛霊になっちゃうぞう。
生きるとは「今この瞬間の時間を使う」ということ、自分の手で状況を変える、何かをつかみ取る、あるいは何もしないということです。過ぎた過去や未知の未来に過度な希望もしくは不安を抱いて時間を消費するより、今できること、楽しめること、ウキウキすることに費やしたほうがおトクというものです。
「時計の針を現在時間に合わせてください」とカードが告げています。遅れたり進んでるとタイミングの合わない人生になります、まずは腕時計や目覚まし時計など、現物の時計からチェックしてみてください。

★8月生まれ・・・「与えたぶんしか受け取れない」と開運学では申します。「これっぽっち」しかもらえないのはそれ以前に自分から与えてないからです。世の中って不公平に見えて実は公平、最後の最後にプラマイゼロになるようにできています。
ところが下手に前倒しして受け取っちゃうケースもたまにある、たとえば宝くじとかギャンブルとかですね。それで大金当ててもなかなか幸せになれないのは、あとの代償が大きすぎるからでしょう。お金も車もうかつに当たっちゃいけません、どうしてもお金を当てたいならそれなりにしっかり運を上げてから当てましょう。
もし「あせらず」「順当に」「無理なく」お金持ちになりたいなら、手元にかき込む前に知恵でも労働力でも何か人のためになるものを自分から放出するといいのです。するとそのエネルギーがお金に変換されて巡り巡って手元に戻ってくる、そしたらそれを貯め込まずにまた人のために放出する、そうやってぐるぐる循環させていくとどんどんスケールが増して小金(こがね)持ちから中金持ちへ、さらに大金持ちから富豪へとランクアップしていきます。年末の助け合い募金は人のためならず、募金したぶんやがて自分に還ってまいります。

★9月生まれ・・・「よーし、頑張ろう!」。張り切って始めたはいいものの、途中で「あれ? 何か違うぞ」「こんなはずでは」「これ辛いな」に変わってきたら要注意、そのまま頑張り続けるとストレスが溜まって運気を落とす原因になります。
単に辛抱が足りないのか本当にだめなのかを見分けるコツは体調です。眠れない、食欲がない、憂うつ、何もする気になれない、明日に希望が持てない、風邪が治らない、蕁麻疹が出る、帯状疱疹になった、高価なクリーム塗ってもお肌がしょんぼりしたままというなら頑張るのをやめてそこから離れ、少し休憩したほうがいいでしょう。
ありがちなのが仕事や家事や育児や介護のワンオペ、明らかにキャパオーバーなのに身を削りながら消耗戦続けてるとその先で待ってるのは破滅という名の落とし穴です。
もちろんそれぞれ事情は違うでしょうけども、やれるだけやってそれでも難しいなら、「もう無理!」と大声で宣言して猫か人の手を借りることです。
9月生まれは周囲から期待されて重荷を背負う予感、自分の成長や将来の幸せにつながるならレッツトライですけども、何のためにやるのかわからないなら勇気出してダッシュで逃げ出すほうがいいかもしれません。

★10月生まれ・・・深い気づきってたいていひとりでいるときに得られるものです。友達と「あのタコいやんなるンもー大ッきらい!」「いっそ刻んでキュウリとあえて酢のものにしてやっか、でもまずくて誰も食わねえな」「ちげえねえぎゃははははは!」なんて白玉あんみつ食べながら盛り上がってるときは人生の真理に気づかない、気づくのは誰もいない暗い道をひとりでとぼとぼ歩いているときです。
寂しいときや辛いときって「どうして自分はこうなんだろう」「どうしてこうなった」「じゃあこれからどうすればいいか」みたいなことを一所懸命考えるでしょう、今歩いてるイバラの道からどうやって脱出するか必死に模索するわけですね。で、ああでもないこうでもないと試行錯誤しながら前に進んでいく。途中で行き止まって立ち尽くす、疲れてしゃがみ込む、しばらく体育座りしてからふと顔を上げると今まで目もくれなかったところに何となく出口みたいなのがあるわけです。立ち上がってふらふら歩いて扉を押すとはいおめでとう扉の向こうにスパコーンと回答が出現しています。
何か悩みを抱えていますか? 大丈夫、答えは自分の深奥にある、悩んで悩んで悩み抜いた先に出口が見つかります、ていうか悩み抜くまで出口は現れないことになっています。

★11月生まれ・・・最近スマホでもテレビでもやたらと「群馬」という文字が目に入ってくるなあと思ってたら、いきなり群馬のおばさんから「来月あんたの甥っ子の結婚式。そう群馬の式場。来れる?」と電話がかかってきたことありませんか。これをシンクロニシティと申します。ちゃあんと伏線が張られているのですね。
誰が伏線を張ったのか? 守護霊か、ご先祖か、あるいは違う世界線にいる自分自身か。いずれにしてもこの現象が起こったら素直になりゆきに従うといいでしょう。甥っ子の結婚式に喜んで参加すれば、そこで運命の人に出会えるかもしれません。「今度食事に誘ってもいいですか」「お仕事お願いできますか」「へえ焼きイモがお好きなんですか、来週うちの別荘で全国焼きイモ味比べ大会開くんですけどお時間あったらいかがですか」。
家にいたら絶対出会えないような人ととんとん拍子で話が進むかもしれませんよ。理屈だけじゃ割り切れないのが人生、「伏線を無視したり、人からのお誘いをむげに断らないでください」とカードが告げています。素直になりゆきに従うと、頬をつねりたくなるような展開になるかもしれません。

★12月生まれ・・・直感で「これだ!」と選択したものの散々な目に遭い、がっくり肩を落としたことありますか。実はこれよくあること、人って見たいものしか見ませんから。ピカピカきれいな表側に目がくらんでその裏側をチェックするのを忘れる、もしくは怠るわけですね、
たとえば家を購入するときや職場を選ぶとき、恋人や友達を選ぶとき、「きっと大丈夫だろう、大丈夫に決まってる」とついつい楽観的になりがちですが、見てくれがいい案件ほど実はひと筋縄じゃいかなかったりします。
今日のランチを決めるくらいなら失敗しても打撃は少ないですけども、人生を左右するほどの大案件はうかつに失敗できません。そういう場合は「大文字のキャッチコピーより小文字のスペックこそじっくり読む」「信頼できる人に相談する」「時間をかけてじっくり考える」など、面倒ですが慎重にちみちみ進めていくしかありません。
あなたが今抱えている案件は・・・そうですねわりと大きめかもですね、「答えが吉でも凶でも自分が選んだのだから悔いはない」と思えるまでは答えを出さない、あるいはずーーーーっと迷いが続くようならやめとくのが正解です。

・・・はい、こんな感じです。1年で最も活気のあるにぎやかなこの季節、みなさんお忙しいでしょうがどうぞ風邪など引かないよう気をつけて、ウキウキワクワクお過ごしください。それでは今月も元気に楽しく行ってらっしゃい!