寝耳に水・2025年7月号


お嬢さま☆
今年の梅雨はずいぶん短かったわね。
アントワーヌ★お洗濯はずいぶん楽でしたが農作物が心配でございます。特にお米、ただでさえ米不足というのにこの先が思いやられます。
お嬢さま☆そして7月の初めなのにこの猛暑。このまま地球は干からびちゃうのかしら?
アントワーヌ★いいえお嬢さま、地球が含有する全体の水分量は変わりません。ただし降るべきときにちゃんと降ってもらわないと、どこかでしわ寄せが来るのです。集中豪雨、いわゆるゲリラ豪雨というやつですね。川が氾濫したり山林が崩れるなど年々被害が甚大化しております。
お嬢さま☆そういえば7月5日がどうのってノストラダムスの大予言みたいなのがちまたで話題になってるけど、そっちも心配だわあ。
アントワーヌ★あまり気になさらなくてよろしいかと存じます。未来は流動的なもの、ひとりひとりの意識の持ち方でいかようにも変わってまいりますから。あまり悲観的になるとご自分が損ですよ。ほら、歯医者さんで「痛いだろうな、絶対痛いに決まってる」と思い込んでると先生が唇にちょこっと触れただけでうわああああ! となりますが、余計な先入観がなければ「ん? 何ごともなく終わった。心配して損しちゃった」で済みます。それと同じです。
ご不安なら防災グッズを今一度チェックしておきましょう。備えあれば憂いなし。現金、頭に装着する懐中電灯、乾電池、カセットコンロ、簡易トイレ、ラジオ、モバイルバッテリー、アルファ米、レトルト食品、水・・・。
お嬢さま☆お菓子もたっぷり! チョコレートにマドレーヌにフィナンシェにガレットブルトンヌにカヌレにカステラにどら焼きにせんべいやあられも!
アントワーヌ★ほほほお嬢さまは相変わらず食いしん坊でいらっしゃる。
お嬢さま☆何だかお腹空いてきちゃった、今日のおやつは何?
アントワーヌ★涼しげなカップゼリーでございますお嬢さま、七夕にちなんで星形にカットしたフルーツをたっぷり入れましょう。下半分は白いミルクゼリー、上半分はシュワッとさわやかブルーの炭酸ゼリー。その上に生クリームをぐるぐる巻いて、てっぺんに赤いチェリーをぽんと乗せましょう。
お嬢さま☆ゼリーは固めがいい! それでは今月もみなさんの運気を生まれ月別にタロットでチラ見してみましょう。それいッ!

★1月生まれ・・・
お金を使うことに慎重になりすぎたり、怖がったり、「いけないこと」と嫌悪していませんか? 目的があるなら貯めるのももちろんいいですけども、さしたる目的もないのに「不安だから」と溜め込むいっぽうだと宝の持ち腐れ、そのうちお金が「なんでちゃんと活用してくれないの〜」とすねて、預金口座から脱出する隙をうかがうようになるかもしれません。
本来、お金とはそれを使って幸せを手に入れるための道具です。①それを手に入れたら自分の格が上がる、②将来の自分のためになる、③ワクワクするのどれか、または複数以上該当するなら、勇気を出してお金払ってもバチは当たらないんじゃないでしょうか。

★2月生まれ・・・「この人生があと何十年続くのかな」。そう思ってうんざりしてませんか。あーあ何かいいことないかなってため息ついたりして。でも明日もあさっても来月も再来月も今日の続きを繰り返す限り、「この人生」はずーっと続くでしょう。
「ほんのちょっと冒険すれば、あなたの人生は変わります」とカードが告げています。ちょっとしたひらめき、たとえば「あ、このアイデア実行してみようかな」「この人誘ってご飯食べたら楽しいかも」「話題のあそこに遠出したら面白そう」みたいなプランを実行に移してみてください。大げさなことじゃなくていいんです。
すると「ようこそ、お入りください」と書かれた小さな扉がまず開き、それから徐々に大きな扉が目の前に現れてくるでしょう。

★3月生まれ・・・結局のところ「損ばかりの人生」も「得ばかりの人生」もないんじゃないでしょうか、損得の判断ってそのときの考え方や気分、他人の意見などで簡単にひっくり返りますから。
それに陰陽はふたつでワンセット、つまりうれしいことがあったらそれはイヤなことの前ぶれであり、イヤなことがあったらそれはうれしいことの前ぶれというわけです。最終的にはたぶんプラマイゼロです。
自分に起こったことにいちいち一喜一憂すると疲れますから、価値観を「損か得か」から「満足できるかどうか」「後悔しないかどうか」にシフトしてみると、もうちょびっと楽になるかもしれません。

★4月生まれ・・・テレビニュースで衝撃映像とか繰り返し見たりディストピアの映画や小説ばかり読んでると「ああこの世ってホントにひでぇ!」みたいに思えてきますけども、そんなことありません。
専門家に相談すると意外な救いの道が出てきたり、こわもての人が親切に道を教えてくれたり、鬼と思っていた人が実は仏さまだったなんてこと、けっこうあるんです。
もしあなたがちょっと辛い境遇にいて、頑張って努力しても全然道が開けてこないなら、じっとひとりで耐えてないで誰かに相談してみませんか。たとえ四方八方どん詰まりに見えても、誰かが垂らしてくれた蜘蛛の糸をよじ登って別の場所へ移動することが可能かもしれません。

★5月生まれ・・・職場の仲間、友人、家族など、一緒に長く過ごしてきた相手に言いたいことが言えなくてむずむずしたことありませんか。相手のバックグラウンドがわかってるからうーん今さらなあなんて思いますし、下手に口に出して相手の感情を逆なでするのも面倒ですよね。でも、いつまでも我慢してるとこっちの堪忍袋がどんどんふくらんでいやあな気分になっちゃいます。
「思っていることを正直に伝えましょう。ただし言い方は選んでください」とカードが告げています。声を荒げず落ち着いて、普通に「これについて私はこう思っているけど、あなたはどうかな」と疑問形で投げかけるといいかと思います。
「大丈夫、ふたりのきずなはそれをきっかけにさらに深まるでしょう」ともカードが告げています。

★6月生まれ・・・転職を考えたことありますか。ひと昔前は転職というと清水の舞台から飛び降りるイメージがありましたけども、今どきは「別にたいしたことじゃないじゃん」と気軽に乗り換える人が少なくありません。
とはいえ、時代が変わっても社会の基本的な仕組みはそれほど変わりません。「あの会社に行けば、もっとものわかりのいい上司や同僚に恵まれるはず」「適材適所に配置してくれるはず」「残業が少なくなるはず」。うっとり夢見ていざ行ってみたら全然違ってた、どころか逆にひどくなったなんて話は枚挙にいとまがありません。「はず」は自分勝手な願望(=妄想)であり、たいてい現実からかけ離れているものです。
「お金に釣られて移動すると後悔するでしょう」とカードが告げています。いったん立ち止まり、再考したほうがいいかもしれません。

★7月生まれ・・・心の荒れやかぶれ、湿疹、切り傷すり傷、打ち身、ねんざ、打撲にどう対処していますか? 心は目に見えないのでオロナインとか塗れません、じゃあどうするか。温めればいいんですね。血行がよくなりますから。でもやっぱり目に見えないからカイロとか当てられません、じゃあどうするか。
おいしいもの食べる、好きな音楽聴く、ふかふかの布団でちょっと寝る。それでもひんやりしたままなら最後の手段、信頼できる誰かに温めてもらう。やり方は簡単、そばにいてもらうだけでOKです。話を聞いてもらえたらもっといいです。そうやって30分でも一緒に過ごしてもらえたら、必ずほんわかしてきます。
人によって心が痛めつけられても、その心を癒やしてくれるのもまた人です。これは原始時代から変わりません。

★8月生まれ・・・三途の川を渡るときは荷物が持てません、川の手前には奪衣婆(だつえば)という鬼婆ァがいて、着てるものから何から形ある物をすべて剥ぎ取ってしまうからです。持って行けるのは娑婆で体験した思い出だけ。
「聞かせて聞かせて、どんな経験してきたの?」
あの世にたどり着くやいなや、あなたはそこで待ってる仲間から囲まれます。きっと色々な話があるでしょう、これを冥土の土産(みやげ)と申します。
ウケがいいのはうれしかったこと、楽しかったことよりも、辛かったこと、ハラが立ったこと、悲しかったこと。みんなうなずきながら「うんうん、よく頑張った」「あんた、偉いねえ」「よく耐え抜いた! あたしたちも鼻が高いよ」と手を叩いてほめてくれることでしょう。
この世であなたが体験することに、何ひとつ無駄はありません。しんどいときこそ「これ、いいみやげ話になるな」と心の底で思っててください。

★9月生まれ・・・苦しいときほど自分で何とかしようとあの手この手にチャレンジしますけども、そういうのを専門用語で「悪あがき」と申します。気力体力時間お金をムダにするだけ、「ツキのないときは静かにしてろ」という絶対法則があるのに、運のない人ほどあらがっちゃうのですね。
一番の得策は「なりゆきに任せる」。運の神さまに平等不平等はなく、その人に応じて「ベストななりゆき」を与えてくれます。無理に抵抗するとこじれてさらにツキが落ちますから、そっとしといたほうがいいのです。
流れが変わるまでかき氷とかアイスとかスイカとか甘くて冷たいもんでもかじってましょう、にしても今年は梅雨が短かったな、また酷暑になるかな、いっそ宇宙空間にバカでかい扇風機設置して地球に当ててみたらどうかな、みたいなことでもつらつら考えててください。

★10月生まれ・・・すごくおめでたいこと、例えば結婚、新築住居への引っ越し、就職。「さあやるぞ! 私の人生これからだ」と夢と希望に燃えますよね、端から見ててもキラキラしてるし背筋がまっすぐ伸びてて頼もしいです。
でもしばらくすると不穏な暗雲が漂い始める、ううんきっと気のせいと振り払っても振り払ってもその雲消えません。そのうちもやもやした雲が形を成してきます。あっ、原因はこれだったのかと気づく頃にはちょっと気持ちが疲れてます。
環境が変わってほどなく忍び寄る暗雲は「この先ちょびっと苦労するかもよ、やめとくなら今だよ」というサインの可能性が高いです。せっかく新しい環境に飛び込んだのに残念ですけども、これって意外とよくあること、いわゆる「関門」ってやつです。
選択肢はふたつ。サインを素直に受け止めてその環境から脱けるか、あるいはそのまま突っ切るか。決めるのは自分です。3月生まれの欄でも述べましたが、どっち選んでも損・得はないし、正解・不正解もありません。

★11月生まれ・・・10月生まれの欄で「逃げても逃げなくても損得はないし正解不正解もありません」と述べました。逃げるのは「余計な苦労はせんでよし」という考え方、逃げないのは「これを越えないと先に進めない」という考え方です。
どっちでもいいんです、前者はいずれもっと厄介なトラブルが追っかけてくるでしょうし、後者は我慢して頑張ってクリアしても、その先でもっと厄介なトラブルに出会うでしょうから。そうやって人は次から次に鍛えられ、成長し、どんどんレベルを上げていくのですね。トラブルが何もないということは成長するチャンスが与えられないということで、神さまからあんまり期待されてないのかもしれません。
あなたにも、近々レベルアップのチャンスが巡ってくるでしょう。「うそ! 信じられない」と頬をつねりたくようなすてきなイベントに恵まれるかと思いますが、うれしいことの裏にはうれしくないことがつきものです。わははは世界は私のためにあると無防備に喜ぶより、片手には乾杯のシャンパングラス、もう片方の手には誰かの攻撃を受け止める鍋蓋とか持ってたほうが安全かもしれません。

★12月生まれ・・・スマホ見ていやあな気分になったことありませんか。グロ画像みたいな広告が出てきたり気持ち悪いニュースが目に飛び込んできたり知り合いがSNSで得意げ画像アップしてきたり。
スマホの見過ぎで脳が重だるくなったとき、気持ちがざわついたときはいったん電源切って、全然別のことに集中するといいですよ。そうですね例えばカレー作るとか。新鮮なスルメイカをたっぷり入れたカレー、イカワタはそのままホイル焼きにして粉ふきいものディップにしたらどうでしょう。
あるいはクローゼットでぐじゃぐじゃに丸まってるヘタれたカットソーや流行遅れのサマーニットをスパッと捨てて整理整頓するとか。とにかくリアルな何かに集中すると、脳と心にたまったデジタルカスが消えていきます。これをデジタルデトックスといいます。手を伸ばしてついスタートボタン押しちゃう気持ちはわかりますけども、同じ時間を消費するならその手で現実を動かしたほうが建設的かもしれません。

・・・はい、こんな感じです。夏が前倒しでやってきましたが熱中症に気をつけて、今月も明るく元気に行ってらっしゃい!